舌痛症について⑨

皆さまこんにちは、中延デンタルクリニックブログ担当です。9回にも渡った舌痛症、ついに最終回です。

舌痛症の診断を受け、その発症に心理面がかかわっていると知ると、ショックを受ける患者さんが多いです。舌痛症の患者さんのほとんどは、社会生活をごくふっうに送り、さまざまなことに丁寧に向き合っている真面目な努力家。降って湧いたトラブルを受け止めきれずに戸惑うのも無理はありません。

誤解しないでいただきたいのは、舌痛症だからといって、そのかたがストレスに弱いわけではないということです。もともとストレスに強い人でも、過剰にストレスを受ければ、現界を超えてしまうからです。

心がつらくて仕方がないとき、私たちは「心が痛む」と言います。日本語の「痛み」とは、からだと心、両方の痛みを表現できる、とても奥深い言葉だと思います。脳が「心の痛み」を感じ、その痛みをうまく処理しきれず「からだの痛み」に翻訳してしまう。異論のある専門家もいるとは思いますが、ごく簡単に説明するとこんなイメージでしょうか。

もしかしたら舌痛症は、患者さんの心が、「そろそろ少しのんびりしませんか」と発しているシグナルなのかもしれません。

そして、これはどの治療でも言えることですが、治療結果に100%を求めない、これがとても大事です。

日々のストレスが影響するだけに、コントロールが難しい舌痛症の痛み。

100%を目指さず、生活に支障がない程度に痛みを減らすことを目標にしましょう。

また、舌がんが心配なかたは検査を受けましょう。舌痛症の患者さんは病気に対する不安が強い傾向があります。とくにがんへの不安感は強く、有名人の報道をきっかけに舌がんを心配し、「報道を見た頃から舌がおかしい」という患者さんもなかにはおられます。ご心配な際にはひとりで悩まず、ぜひお口のがん検診を受けましょう。結果がシロなら不安が和らぎ、がん予防にもなって一石二鳥ですね!